livingroom diary

愛されるアラカンをめざしてw

夫と「さかなのこ」を見た話

昨日、なんと長女のお誘いで映画「アムステルダム」観て来ました。「アムステルダム」は昨日公開日だったので、変な形でネタバレするのも何だし、気が向いたらそのうち。ちょっと、話をするのが難しい映画でした。単純に俳優や画面が美しくて、楽しかったけど。


その前に先月、夫と「さかなのこ」を観に行ってたなぁ、と思い出して。

のんちゃん、もうアラサーなので「美しい」と言うべきなんだろうけど、相変わらず可愛い、という表現の方が似合う人。


夫も私も50歳オーバーだし、映画がいつでも1100円で見られる夫婦50割が使えるけど、あまり行ってません。夫は、ストーリーがどうとかより、画面がなんか見応えがあればいいらしい。趣味とかもほぼかみ合わない。


今の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も一緒に見てるけど、夫はもう主人公の義時以外は誰が誰だかわかんないそうな。多分、北条政子と将軍くらいはわかるだろうけど、ガヤガヤと画面に入り込んで来るこの人が誰とか、全然わかってないらしい。私にすれば、よくそんなで毎回見てられるな?と思ってしまう。


私は、そんな夫の後ろで「今の誰!?」とすぐに歴史上の人物のwikiを見たり、脚本の三谷さんが名画ファンで、今までのお芝居や映画でも、オマージュを巧みに混ぜて来るのを知ってるので、
「やっぱコレはアレだよ『ゴッド・ファーザー』のさぁ…」
とか、義時が一番最初の嫁・八重にさんざん袖にされた後、ようやく心許されて「おかえりなさい」という一言で、義時の求婚を受け入れた表現の場面なんか
「おおおビリーワイルダーの映画みたいなことをw時代劇でやるとか大胆過ぎるww」
って脳内で萌え転がってた。


こう言ってみると私がオタクなのか…


そんな塩梅なので、一緒に映画を見に行って、そのあと食事だのお茶だのして
「あれが出たあの場面のさぁ…」
って言っても、大体覚えてないので、話にならない。


今まで、テレビを含めて一緒に見てこれは面白い!と話し合った映画って
「トータル・リコール」(古い)
最近だと「マッドマックス・怒りのデスロード」くらいかなぁ(最近じゃない)。


マッドマックスは、私が見た後録画を残しておいたのを夫が見たら、だいぶ面白かったらしくて、別の休日に他に面白いのない?と言われて、「面白い」って意味だったら…と思って


「宇宙人ポール」
を再生してみたんだけど、途中で寝てしまったw

つくづく、私がオタクなだけか…


そういや夫は、最近「レッドクリフ」を録画してて、予告をチラ見した時、血が飛び散るような映画ぽかったので私は見ない事にしてたんですが、何日にも分けて見てて、やっと終わりに近づいてて、後ろを通りかかったら、鎧姿がなんか東洋風で「リュウビ」がどうのとか言ってるので、


「あれ?これ三国志の話だったの?」
と言った私も私だけど(歴史もの好きだけど、中国史はちょっと苦手)
と言ったら「さあ?わかんない」と…


歴史物って曲げることが出来ない史実(史料が真実かは不明だとしても)があり、いわばネタバレ状態なのを百も承知で、それを映画やドラマの作り手がどう料理するか、というところが見ものだと思ってるんだけど。


わかんなくてもいいのか。それはそれで新しいが…
私には無理だな

しかも最後の最後に、金城武が白い着物に羽の軍扇持って出て来るじゃん…
誰が見ても一目で諸葛亮孔明だってわかるじゃん…
それはそれでまたスゴイ話だけど。


夫、野球やサッカーは見るの好きなんだけど、まさかその感覚でドラマも見てるんだろうか。そんなだとオチの理由付けとか、わかんない気がするんだけど。


とりあえず、さんざん関係ない話をしましたが、そんなわけで、夫と楽しく映画鑑賞を趣味とするなら、私が夫の趣味に合わせて見に行くしかない。あとはソロ活の方が気が楽。
「さかなのこ」を何で見に行ったかというと、夫が「のん」ちゃんのファンだから。私も割と好きで、そういえば「この世界の片隅に」はアニメとして良い、と聞いてたのでそういや私が誘ったな。


映画は、一言で言うと不思議ちゃん「のん」の長いイメージビデオ
タレント「さかなクン」の自叙伝的な映画を、さかなクンではなく何故か女性の「のん」が演じてみた。
性別も年代も違うけどキニスンナ、だって「のん」だから。
不思議は全てをカバーする。
考えるな、この美しき不思議ちゃんを感じるんだ。そして堪能しろ。


映画スクリーンにドアップになってもすべすべお肌のカワユイのんが、
「ギョギョギョ~!」
とか
「このお魚ちゃんはですね、アジちゃんでぇす!食べるととっても美味しいんですよ!」
と、「ただのさかなクンの口真似」してるだけなんだけど、


まあいっか…「のん」だし…かわいいし…


ストーリーも、ツッパリのチーム同士の喧嘩に巻き込まれそうになってたのが、何故だか一緒に魚を取ったり、イカ刺しを食べたりしてる。


まあいっか…(以下略)


終始、そんな感じ。ストーリーらしいストーリーもあまりないので、オチもないだろうと思ってましたが、やっぱりなかった。


昔、今でいう「ボーイズラブ」の事を「やまなし いみなし おちなし」で「やおい」とか言われてましたが、まさにそんな感じ。あれは鑑賞するのが楽しいからいいんです、って事だったのかぁ…と、そんな事にまで思いを馳せる私。


ただ、さすがにひと気がない漁港の、投網とかを置く小屋の中で、のん(役名ミーくん)が捌きたての刺身を振る舞うのを、いかついツッパリが10人くらいで取り囲んで、手渡しで刺身を直接頬張って喜んでるの、個人的に絵面として結構ヤバイと思いましたけどね…


いくら役の上では変な男の子設定でも、画としてはかわいい女の子が、他に誰も来ない小屋の中で、血の気の多い若者に取り囲まれて「オレにもくれよう」とかハァハァされてるんですよ(ちょっと誇張)。
さすがにこれをほのぼの場面として作ろうとしてるの、かなり狂ってると思う。


…元の「さかなクン」、少年時代は周囲に融和出来ず、変な子扱いされただろうし、虐められたりもしただろうし、大変だったんだろうな…と逆に想像しやすい気がした。


他の俳優さんでは、ちょっとだけ出て意地悪な事を言って去ってしまう島崎遥香(ぱるる)、ツッパリの一人の岡山天音が良かった。彼、「合葬」で見てすごく印象に残ってました。いい役者。


見終わって、正直あまり期待してなかったので、貶す気にもなれなかったですが、その後夫と回転寿司屋で、のんちゃんは「あまちゃん」の15歳かそこらの時のまま「不思議ちゃん」というジャンルで行くしかないんだろうか?と心配話ばかりしてました。


まあ、中年や老年になっても、ああいう不思議ちゃん的ママ役とか、謎の不思議婆さんの役とかの需要は一定数あるだろうけど、今のところ、彼女は美しいのと、存在が唯一無二な分、主役を食わない脇役になれず「主役の不思議ちゃん」以外で見る事がない気がする。そうだとすると、世間への露出って相当限られるよね…という話。まあ、今は配信がメインだし、彼女が分けてくれる不思議ちゃんワールドを時間を超えていろんな人が見るので、それでいいのかもしれませんけど。


映画館で予告に出た「天間荘の三姉妹」も、なんか普通の映画で、他の女優と肩を並べてる!普通っぽい!と気になったのですが、映画公開記念で、原作コミックの1巻が無料で配信されてたので読んだところ。


あーこれは不思議ちゃんだわ。主役だわ。
映画の中で、彼女がどう振る舞い、どういう芝居するのか想像出来てしまう。


しかもまた海関係。で、映画サイトで注意書きがあって、どうも震災絡みらしい。
原作では交通事故に遭ったのを、どうやら震災ネタにしたらしい。
「さかなのこ」でも、これ必要かな?って思うような、海に落ちて泳ぐ(もがく?)のんの映像とか、どんだけ「あまちゃん」の影響が強いんだよっていう。


本人とか、今のマネージャーだか、プロダクションだかが望んだなら仕方ないけど、普通に美人だし、不思議ちゃんじゃないところも見せて欲しいな…と思うのでした。なんか、ファッションショーとかにも出たらしいけど。モデルだからそれもいいけど、そうじゃないんだ。


私がたまたま見かけた、このMVなんか相当に素敵だと思うんですけどね。

堀込泰行 / WHAT A BEAUTIFUL NIGHT
あと、なにげに歌声も良いんだよね。

スチャダラパーとEGO-WRAPPIN' "ミクロボーイとマクロガール"(Official Music Video)
女の子の歌声はのんちゃんの声。なかなか器用なのでは、と思わせる。


うーん、でも歌は「すごい上手い」ってほどじゃないし、黙ってても本人が放つようなオーラが、歌の時はなんか魅力が「合ってない」んだよね…本人は歌の方が、やりたい事なのかもしれないけど。


そういや、「あまちゃん」で朝ドラ女優を終えた後の主演作が「ホットロード」だったのもたまげたよね。原作知ってる世代でもあって。何で今アレを映画にするかね?みたいな。


当時、所属していたプロダクションと揉めて辞める事になって、不穏なエピソードをいくつも見て、プロダクション側も良くなかったんだろうと思うけど、正直、彼女をどうしていいかわからなかったのでは。なんて思ったりした。ただの妄想です。


ともあれ「天間荘」は見ないかなぁ。でも、今後も注目はしてます。いつか一皮も二皮も剥けて、ハラハラしてた私ら夫婦をアッと言わせて欲しい…な。